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禪の淨土觀と現代の環境問題=禪的淨土觀與現代的環境問題 |
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Author |
田中良昭 (著)=Tanaka, Ryosho (au.)
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Source |
中華國際佛學會議實錄(第3屆):人間淨土與現代社會: = The Record of Chung-Hwa International Conference on Buddhism(3rd): The "Earthly" Pure Land and Contemporary Society
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Date | 1998.02 |
Pages | 134 - 135 |
Publisher | 法鼓文化出版社=Dharma Drum Culture |
Publisher Url |
http://www.ddc.com.tw
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Location | 臺北市, 臺灣 [Taipei shih, Taiwan] |
Content type | 會議論文=Proceeding Article |
Language | 日文=Japanese |
Note | 中日文提要; 中文論文提要:頁88-89. |
Keyword | 淨土; 環境; 環境破壞; 穢土; 地上; 少欲知足; 田中良昭; Tanaka, Ryosho |
Abstract | 私は﹑今回提示された二つのサブテーマの內﹑第2のテーマである「淨土の傳統的な概念と現代社會が直面する諸問題」に即しつつ﹑私の專攻する禪學の立場から﹑まず淨土の傳統的な概念を考察して「禪の淨土觀」を明らかにし﹑次に現代社會が直面する樣ざまな問題の中から﹑今﹑全人類にとって地球規模で危機的狀況とされている環境破壞の問題に焦點をしぼり﹑この問題の解決に向けて﹑佛教とりわけ禪が目指す "地上" の淨土を實現するための理念と實踐が﹑いかなる役割を果たしうるかについて檢討しようとの意圖のもとに﹑「禪の淨土觀と現代の環境問題」というテーマを設定した次第である. 以下この問題を﹑次の四つの項目に徙って檢討してみたい.
(1) 禪では "淨土" をどのようにみるのか. (2) 今日の環境破壞の實態は﹑いかなる狀況にあるのか. (3) 環境破壞の問題の根本原因はどこにあるのか. (4) この問題の解決に﹑佛教とりわけ禪が目指す "地上" の淨土を實現するための理念と實踐が﹑いかなる役割を果たしうるのか.
一. 禪の淨土觀 一般に "淨土" とは﹑我われ凡夫の住む現實の苦惱の世界を "穢土" というのに對し﹑佛の住む理想の安樂の世界のことであり﹑佛界﹑佛國﹑佛剎ともいう. この "淨土" をどのようにみるかについては﹑1. 淨土往生を說く來世淨土ー往く淨土﹑2. 菩薩の實踐行を說く淨佛國土ー成る淨土﹑3. 娑婆即寂光土を說く常極光土ー在る淨土の三主があるとされるが﹑心の本來清淨なるを悟れば﹑それが淨佛國土ー佛國土を淨めることーになると說き﹑菩薩の實踐道を強調する禪の淨土觀としては﹑2. の立場に立つということができよう. すなわち﹑現實の社會にあって﹑常にそれを淨める努力をするのが佛教者の使命であるとするのである.
二. 環境破壞の實態 今日の地球規模での環境の污染﹑破壞の實態については﹑環境保護運動家たちによって明らかにされ﹑それに對する警告や提言が發せられている. 私は﹑その中でこの問題に積極的に取り組んでいる日本の運動家である高木善之氏が﹑その著「『地球村』宣言」(1996年﹑東京﹑ビジネス社)において提示された七項目の地球危機の狀況﹑すなわち﹑1. オゾン層の破壞﹑2. 地球`の溫暖化﹑3. 森林の破壞﹑4. 酸性雨﹑5. 生物種の絕滅﹑6. 人口の爆發的增加と貧困﹑7. 世界經濟の崩壞に注目し﹑その實態を把握したい.
三. 環境問題の根本原因 環境破壞をもたらした原因としては﹑今日の經濟や社會の仕組みにあるしても﹑そうした經濟を動かし﹑社會を作り出したのは﹑結局は現代に生きる人間一人ひとりの意識や價值觀に歸著するのであり﹑そこに根本原因を求めざるを得ない. 徙ってこの問題の解決には﹑現代人が追求してきた「競爭﹑擴大﹑支配」といった量に基づく「自己主張」の價值觀を﹑「保全﹑協力﹑パートナーシッブ」という質に基づく調和のとれた「統合」へと轉換する以外に道はなく﹑その轉換を推進する指導理念としては﹑人間の慾望の抑制を說く東洋の宗教﹑とりわけ佛教の教えに求めるべきだ﹑というのが識者の一致した見方である.
四. "地上" の淨土實踐への佛教 禪の役割 佛教 禪には﹑「眾生病む故に菩薩病む」という共生の教えや﹑「少欲知足」という慾望抑制の教えが尊とび﹑調和のとれた共生を可能にする質的に豐かな社會を實現するためには﹑佛教 禪に教えこそその中心的役割を果たしうると思考するものである.
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ISBN | 9578473567 |
Hits | 541 |
Created date | 2000.12.05
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Modified date | 2015.08.11 |
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