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日本仏教と論義=Japanese Buddhism and Doctrinal Debate
Author Kusunoki, Junsho (編)=楠淳証 (ed.) ; Noro, Sei (編)=野呂靖 (ed.) ; Kameyama, Takahiko (編)=亀山隆彦 (ed.)
Date2020.02.28
Pages628
Publisher法藏館=Hōzōkan
Publisher Url https://pub.hozokan.co.jp/
Location京都, 日本 [Kyoto, Japan]
Series龍谷大学アジア仏教文化研究叢書
Series No.13
Content type書籍=Book
Language日文=Japanese
Note楠淳證,1956年生まれ、兵庫県出身。龍谷大学文学部仏教学科卒業、龍谷大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。龍谷大学専任講師、助教授を経て、現在、龍谷大学文学部教授、龍谷大学アジア仏教文化研究センター長。専門は仏教学、唯識教学。著書に『心要鈔講読』(永田文昌堂、2010年)、『貞慶撰-唯識論尋思鈔.の研究仏道篇』(法藏館、2019年)のほか、編著に『南都学・北嶺学の世界法会と仏道』(法藏館、2016年)、『蔵俊撰-仏性論文集.の研究』(共編、法藏館、2019年)などがある。
野呂靖,1979年生まれ、大阪府出身。龍谷大学文学部仏教学科卒業、龍谷大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。浄土真宗本願寺派総合研究所研究員、龍谷大学専任講師等を経て、現在、龍谷大学文学部准教授。専門は日本仏教、華厳教学。著書に『明恵上人夢記訳注』(共著、勉誠出版、2015年)などがある。
亀山隆彦,1979年生まれ、奈良県出身。香川大学経済学部卒業、龍谷大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。米国仏教大学院博士研究員を経て、現在、龍谷大学非常勤講師、龍谷大学アジア仏教文化研究センター博士研究員。専門は日本仏教、真言密教。著書に『中世禅籍叢刊別巻中世禅への新視角-中世禅籍叢刊.が開く世界』(共著、臨川書店、2019年)などがある。
Abstract仏教学・歴史学・文学などの多様な分野の21名の研究者による最先端研究が、日本仏教で展開した教理問答の構想と思想的・文化的な意義を浮き彫りにする。従来の個人思想を中心とした日本仏教研究の見直しを図り、新しい研究の展開を示す、画期的な学術論文集。論義研究の重要性は本書の各論ですでに示されているとおりであるが、今後の東アジア仏教・文化研究にあたり、欠かすことのできない領域であると考えられる。とくに日本仏教の教理研究にあたっては、従来ともすれば特定の祖師による思想の解明が中心となってきたが、論義は特定の人物の思想に還元できない多様な人々の問答の総体であり、この点に大きな特徴がある。複数の、多様な人物間の問答によって立ち顕れる教理に対する分析は、従来の祖師研究を相対化する意義を有していると思われる。また論義というテーマをひろく「宗教的対話(コミュニケーション)」と捉えるならば、その射程は仏教の教理問答にとどまらず、儒教やキリスト教など諸宗教の儀礼・文献群に及ぶほか、律令や文学の講義・注釈などあらゆる対話的形式をもつ文献群に広がるものであろう。今後、それぞれの分野を深化させつつ学際的な研究(対話的コミュニケーション)が発展していくことが望まれる。(「編集後記」より)仏教学・歴史学・文学などの多様な分野の最先端研究が、日本仏教で展開した教理問答の構想と思想的・文化的な意義を浮き彫りにする。
Table of contents序 文(楠 淳證)

第一部 法相・華厳の論義

法相論義と仏道――『成唯識論同学鈔』に見る不成仏種姓の会通――  (楠 淳證)
法相論義「真報主」と源信〈唐決〉――輪廻の主体をめぐる二大宗間の一大諍論――  (西山良慶)
因明論義の形成と展開――善珠における論証主題(宗pak?a)・根拠(因hetu)・喩例(喩 d????nta)の三支を中心として――  (後藤康夫)
因明論義「有為相量」について  (蜷川祥美)
日本華厳における龍女成仏義  (高田 悠)
高山寺所蔵『三生成道料簡』について――附・翻刻――  (野呂 靖)

第二部 天台・真言の論義

天台論義の基礎と文献  (藤平寛田)
自受用身に関する天台論義から見えるもの (大久保良峻)
天台の論義書と談義書――『法華経』『三大部』を中心に――  (渡辺真理子)
宗性筆『法華文句第五巻抄』について  (松本知己)
論義の歴史と真言宗  (苫米地誠一)
東密の論義――新義の論義を中心に――  (別所弘淳)
東密論義と南都教学――三論宗との関係を中心に――  (田戸大智)
中世東寺の教学と「論義」  (亀山隆彦)

第三部 論義と諸文化

論義と宗論の文化史――宗教テクストの母胎(マトリックス)としての論義――  (阿部泰郎)
論義についてかたる南都の伝承――維摩会と『春日権現験記絵』との相関――  (近本謙介)
諸宗を語る天狗と八幡――その由縁と背景的要因をめぐって――  (山口眞琴)
仏教文化としての相論資料――『恩覚奏状』を中心として――  (三好俊徳)
論義の芸能とその展開  (石井公成)
江戸時代初期の御前論義の諸相  (ラポー・ガエタン)
十三世紀日本における戒律復興の異なる解釈  (ポール・グローナー〈亀山隆彦訳〉)

編集後記  (野呂 靖)
執筆者紹介
龍谷大学アジア仏教文化研究叢書13 刊行の辞  (楠 淳證)

Different Interpretations on the Revival of the Vinaya in Thirteenth Century Japan  (Paul GRONER)
ISBN9784831863805 (hc)
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Created date2023.08.16
Modified date2023.08.16



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