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著者 |
竹内整一=Takeuchi, Seiichi
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出版年月日 | 2007.03 |
ページ | 228 |
出版者 | 平凡社=Heibonsha Limited Publishers |
出版サイト |
http://www.heibonsha.co.jp/
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出版地 | 岩手, 日本 [Iwate, Japan] |
資料の種類 | 書籍=Book |
言語 | 日文=Japanese |
抄録 | この世ははかない、人生はむなしい……。心の根底に横たわる、この無常感を乗り超えるべく、 古来から日本人はさまざまないとなみをなしてきた。和歌や随筆、謡曲などをさぐってみると、 それらは大きく、「夢の外へ」、「夢の内へ」、「夢と現(うつつ)のあわいへ」の三つに分けられる。この世が夢のごときものであるならば……。「はかなさ」をめぐる日本人の精神史をたどる。
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目次 | はじめに I 現代日本人の無常感 1 「はか?ない」気分 「迂路をたどるべからず」/無常の系譜をたどる 2 「はか?ない」とは 「心亡ぼす」ビジネス社会 3 「儚(はかな)さ」としての無常感 「はかない」思いのさまざまな表出/「ありてなければ」の思い 4 「はかなさ」のゆくえ 「夢」の多義性/超越の三タイプ──「夢の外へ」「夢の内へ」「夢と現のあわいへ」 II 「夢の外へ」 1 「浅き夢みじ」──「いろは歌」の決意 こえゆく先/国木田独歩の苦悩 2 地獄・極楽とは何か──『往生要集』のしかけ この世を厭わせる/繰り返されることのおそろしさ/極楽世界の描かれ方 退屈な極楽世界/「楽」と「楽しい」/極楽の音楽/手だてとしての念仏 3 「どうせ」の論理──『古今集』の眼差し 『古今集』の無常観/万葉人の人生観 4 死に急ぎの思想──『一言芳談』のラディカリズム 「とてもかくても」/生の希薄化/自力無効の「はかなし」 5 「いかでかはこの世のことも思ひすつべき」──和泉式部のためらい 捨てられぬ世界/夢の両義性 6 「閑居の気味」の位置──『方丈記』の自省のあり方 世を諦める/「閑寂に著する」──『方丈記』の微妙な位置 7 「ゆくへも知らぬわが思ひかな」──西行のふたつの「夢」 「身を棄ててこそ身をも助けめ」/心は西方へ/驚く心、憧れ出る心 西行のふたつの夢 III 「夢の内へ」 1 「妄執」のゆくえ──謡曲の鎮魂 「夢の内へ」向かう/老女の妄執──「黒塚」 現在形の「なつかしや」──「松風」/「定めなき夢心」──「井筒」 「妄執を晴らし給へや」──「野宮」 2 「一期は夢よ ただ狂へ」──『閑吟集』の狂と情 浮世を歌い飛ばす/「どうせ」と「いっそ」/「よしなや」の思い 「どうせ」と「せめて」/「どうせ」・「いっそ」・「せめて」 「花籠を月に入れて」 3 「忍ぶ恋」と「無二無三」──『葉隠』のエロティシズム 何もかも夢の「たはぶれ」/「無二無三」な生死/忍ぶ恋/「死に狂い」の思想 「夢覚る也」 4 「色に焦がれて死なうなら」──近松の「心中」論 戦闘員としての武士/「一所に死ぬ」──『平家物語』/「心中」という死の選択 IV 「夢と現のあわいへ」 1 「ありがたき不思議」──『徒然草』の存在理解 「内在」への「超越」/ありがたき不思議/「夢の現のあわい」 2 「ありてなければ」の美意識・倫理──「幽玄」「やさし」 「幽玄」の美と「やさし」 3 「俗の外に道なし」── 伊藤仁斎の日常への目覚め 近世という時代の倫理性/仁斎による仏教・道教批判/日常現実そのものへ V ふたたび、現代日本人の無常感 1 「人間の安心」論──近代日本の「無」の思想 「人間の安心」論──福澤諭吉/尊さへの反転 「ナカエイスム」──中江兆民/芥子粒ほどの存在──志賀直哉 2 「夢よりも深い覚醒」──見田宗介の「鮮烈ないとおしさへの感覚」 現代のニヒリズムを考える/認識の透徹のかなたに 鮮烈ないとおしさへの感覚/夢より深い覚醒 3 「花びらは散る 花は散らない」──「色即是空、空即是色」の論理 色即是空、空即是色/「空即是色」の生きた表現/一滴としての存在 孤独を突きぬける/花びらは散る、花は散らない あとがき 引用文献・参考文献 |
ISBN | 9784582853643 |
ヒット数 | 1376 |
作成日 | 2008.12.05 |
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