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神仏習合理論の変容 -- 中世から近世へ=Changes in the Theory of Syncretic Faith in Japan : From the Middle Ages to Early Modern Times
著者 伊藤聡 (著)=Ito, Satoshi (au.)
掲載誌 宗教研究=Journal of Religious Studies=シュウキョウ ケンキュウ
巻号v.81 n.2 (總號=n.353)
出版年月日2007.09.30
ページ175 - 199
出版者日本宗教学会
出版サイト http://jpars.org/
出版地東京, 日本 [Tokyo, Japan]
資料の種類期刊論文=Journal Article
言語日文=Japanese
ノート<特集>神仏習合とモダニティ
キーワード神仏習合; 本地垂迹; 中世神道; 権神実神; 心神一体
抄録神仏習合の現象は、平安時代に至り本地垂迹説の成立を見るが、それが中世においてどのように変容していったかを跡づけようとするものである。中世における本地垂迹説の浸透によって、神観念はさまざまに変化したが、そのなかでも神が人間の心に内在すると考えられるようになったのが、最も大きい変化だった。即ち、本地垂迹とは、仏が内なる神=心として顕現することであり、しかも煩悩にまみれたわれわれの本源的姿たる蛇身としてあらわれると見なされたのだった。そこには、中世神道が罪業と救済の信仰を指向するものだったことを示す。ところが、中世後期以降、人間の内なる「悪」へのまなざしは薄れ、吉田神道にみられるように、楽天的・肯定的な観念へと変貌してしまう。そしてそれが、近世神道の基盤を形作ることになるのである。

This article traces changes in the theory of syncretic faith (shinbutsu shugo) in medieval Japan. The idea of gods have evolved with the penetration of the theory of "original substances and manifest traces" (honji suijaku) through the Middle Ages, but the biggest change was that it came to be thought that gods were in our hearts. It was thought that honji suijaku meant that Buddha appeared as inner gods, for example our essential evilness was considered to appear symbolically as the body of a snake. This indicates that Medieval Shinto was a positive faith offering relief from sin. However, the idea of inner evil gradually recedes in the latter period of the Middle Ages, and this leads to the foundation of early modern Shinto.
ISSN03873293 (P)
ヒット数450
作成日2009.09.02
更新日期2019.06.20



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