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四国遍路とはなにか
著者 頼富本宏
出版年月日2009.11.10
ページ285
出版者角川学芸出版
出版サイト http://www.kadokawagakugei.com/
出版地東京, 日本 [Tokyo, Japan]
資料の種類書籍=Book
言語日文=Japanese
抄録日本人なら誰もが一度は巡ってみたいと思う、お遍路とはなんだろうか。八十八か所の札所巡りに込められた意味、基底に流れる弘法大師信仰、くるめくばかりの宗教文化に彩られたお遍路の歴史がまるごとわかる入門書。一生に一度は四国遍路をしてみたい─。なぜ、四国遍路に惹かれるのであろうか。そこには、弘法大師によつて罪を許され、再生を願う巡礼の思想があった。青年空海も修行したという古い歴史を持つ札所は、熊野修験や遊行念仏者によってネットワーク化されていき、江戸時代に案内書や宿泊施設など、人々が自由に遍路できる素地が築かれていった。近現代のバスツアーの巡礼の多様化にも言及し、四国遍路の実態を追う。日本人の祈りの歴史が見えてきた。

目次
第一章 二十世紀末に整えられた四国遍路システム
1 四国遍路を形作る要素/2 今日の四国遍路の動静/3 遍路者の立場/4 四国遍路の目的と動機
第二章 四国遍路の起源を探る
1 「辺路修行」という語/2 四国遍路のルートの形成/3 補陀落信仰と補陀落渡海
第三章 熊野信仰ネットワークと四国霊場
1 熊野からの修験者の流入/2 熊野信仰の痕跡を残す札所
第四章 四国八十八か所の成立前夜
1 一遍上人と四国遍路/2 空海から「弘法大師」へ/3 衛門三郎伝説の登場/4 落書から見た中世の札所
第五章 四国八十八か所の確立
1 江戸初期の四国遍路システム化/2 四国遍路の原型の完成
第六章 充実的に発展する札所霊場
1 大師の建立/2 遍路絵図の登場/3 四国遍路に広がる神仏習合/4 東国からの四国巡礼/5 地方に根付く代替の遍路「新四国」/6 四国遍路を後押しした教義
第七章 近世から近代にかけての四国遍路の光と影
1 地元住民による接待の登場/2 接待講という集団/3 疎外された「暗い遍路」/4 社会習慣としての集団遍路のシステム化/5 再生した四国遍路を支えた人びと
第八章 四国遍路の現在、そして未来
1 遍路文化を支える組織と運動/2 初めての巡拝バスツアー/3 近現代に出版された遍路関係の書籍/4 最近の遍路研究・資料展観の傾向
あとがき
四国八十八ヵ所地図
ISBN9784047034549 (平)
ヒット数838
作成日2010.01.22
更新日期2010.07.07



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