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『倶舎論』における経量部説の一背景=A Background of One Sautrantika's Theory in the Abhidharmakosa |
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著者 |
石田一裕 (著)=Ishida, Kazuhiro (au.)
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掲載誌 |
印度學佛教學研究 =Journal of Indian and Buddhist Studies=Indogaku Bukkyōgaku Kenkyū
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巻号 | v.61 n.3 (總號=n.130) |
出版年月日 | 2013.03 |
ページ | 1163 - 1167 |
出版者 | 日本印度学仏教学会 |
出版サイト |
http://www.jaibs.jp/
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出版地 | 東京, 日本 [Tokyo, Japan] |
資料の種類 | 期刊論文=Journal Article |
言語 | 英文=English; 日文=Japanese |
キーワード | Sautrantika; asamvara; The scholars in Gandhara |
抄録 | 本稿は『倶舎論』に説かれる経量部説の一つが,『大毘婆沙論』所説のガンダーラ有部説にトレースできることを示すものである.『倶舎論』業品には,不律儀の解釈をめぐる経量部と毘婆沙師との論争がある.両者は不律儀の部分的な獲得を認めるか否かを争っており,経量部は不律儀の部分的な獲得を主張し,毘婆沙師はそれを認めない.この論争は,『大毘婆沙論』一一七におけるカシミール有部とガンダーラ有部との主張と全く同一の構造を有している.『倶舎論』の論争と『大毘婆沙論』の論争を比較すると,経量部説とガンダーラ有部説が,毘婆沙師説とカシミール有部説が,同一であることを理解できる.筆者は,これは経量部がガンダーラ有部の学説を引き継いだことを示すものであり,この経量部説の起源がガンダーラ有部説にあると理解する.従来『倶舎論』における経量部説は,『大毘婆沙論』における警喩者説や『瑜伽論』などに関連付けられて研究がすすめられていたが,本稿で示したように経量部説はガンダーラ有部とも関係がある.本稿が指摘した事実は,経量部を考える際にはガンダーラ有部,さらにはガンダーラという地域の状況を想定しつつ研究する必要があることを示すものである. |
ISSN | 00194344 (P); 18840051 (E) |
ヒット数 | 369 |
作成日 | 2015.08.27 |
更新日期 | 2019.05.20 |
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