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Ālayavijñāna in the Prajñāpāramitopadeśa=Prajñāpāramitopadeśa におけるアーラヤ識
著者 早島慧 (著)=はやしまさとし (au.)
掲載誌 印度學佛教學研究 =Journal of Indian and Buddhist Studies=Indogaku Bukkyōgaku Kenkyū
巻号v.65 n.3 (總號=n.142)
出版年月日2017.03.25
ページ1243 - 1249
出版者日本印度学仏教学会
出版サイト http://www.jaibs.jp/
出版地東京, 日本 [Tokyo, Japan]
資料の種類期刊論文=Journal Article
言語英文=English
ノートAdjunct Teacher, Ryukoku University, Research Student, Hongwanji-ha Shūgakuin
キーワードRatnākaraśānti; Prajñāpāramitopadeśa; ālayavijñāna; āśrayaparāvṛtti
抄録瑜伽行派の中心思想であるアーラヤ識は,ダルマキールティの登場以降,インド撰述文献史上極端に言及されることがなくなる.本稿は,そのアーラヤ識がラトナーカラシャーンティの主著Prajñāpāramitopadeśa(PPU)において,どのように解釈され,如何なる役割を担うかを明らかにするものである.

PPUにおけるアーラヤ識解釈は伝統的な瑜伽行派の文献に依拠するものである.特に『唯識三十論』等にみられる「一切の習気・種子を保持するもの」としてのアーラヤ識解釈を重要視し,そのアーラヤ識を根底におきながら悟りへの階梯を示す.ただし,『唯識三十頌』第5偈a句 “tasya vyāvṛttir arhatve” という転依の解釈については,PPUは『唯識三十論』と異なる解釈を行う.この相違は,「一切の習気・種子を保持するもの」としてのアーラヤ識を重要視するラトナーカラシャ‍ーンティの立場を反映したものと考えられる.

PPUにおいてアーラヤ識は「一切の習気・種子を保持するもの」として論じられ,その種子の消滅システムによる転換,つまり転依が,ラトナーカラシャーンティの悟りへの階梯として示される.そして,これがPPUの『唯識三十頌』第5偈a句解釈にも反映されているものと理解され,さらに中観派に対する批判の重要な役割をなすのである.
目次0. Introduction 1243
1. The Annotation of the TrK k. 5a in the PPU 1243
1.1. Understanding to the TrK k. 5a 1243
1.2. The TrK k. 5a in the PPU 1244
2. The Construction of the Transmutation of the Basis in the PPU, TrBh, and MSA 1245
3. The Background Thought of Ālayavijñāna in the PPU 1246
4. Conclusion 1247
ISSN00194344 (P); 18840051 (E)
DOI10.4259/ibk.65.3_1243
ヒット数1449
作成日2022.05.25



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