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Bu ston’s Doubts about the Authenticity of the Vinaya-saṃgraha=プトンの『律摂』に対する不信感
著者 岸野亮示 (著)=きしのりょうじ (au.)
掲載誌 印度學佛教學研究 =Journal of Indian and Buddhist Studies=Indogaku Bukkyōgaku Kenkyū
巻号v.65 n.3 (總號=n.142)
出版年月日2017.03.25
ページ1277 - 1283
出版者日本印度学仏教学会
出版サイト http://www.jaibs.jp/
出版地東京, 日本 [Tokyo, Japan]
資料の種類期刊論文=Journal Article
言語英文=English
ノートIndebted to JSPS for Grant-in-Aid [14J08294]
JSPS Research Fellow, PhD
キーワードBu ston; Mūlasarvāstivāda-vinaya; Vinaya-saṃgraha; saṃvara
抄録いわゆる『仏教史』の著者として名高いチベットの大学匠プトン(1290–1364)が,仏典に関する膨大な知識を有していたことはよく知られている.その知識は,経典や論術書だけでなく,チベットに伝わった律である「根本説一切有部律」(MSV)にも及んでいたようである.例えば,既出の彼の著作集にはMSVやその関連文献について論じた著作が,少なくとも八つ収録されている.『律の総説』(東北no. 5185)は,その一つである.この著作には,そのタイトルが示唆する通り,プトンが見聞きしたMSVおよびその関連文献一つ一つに対する,彼の短い概説が連続的に含まれているのだが,中でも,ヴィシェーシャミトラ著の『律摂』(D no. 4105; T no. 1458)についての概説は興味深い.というのも,そこでプトンは,『律摂』が,MSVおよびグナプラバ著の『律経』(D no. 4117)には見られない記述を少なくとも五つ含んでいることを指摘し,その五つを具体的に挙げ,最終的には「『律摂』には,信を置くべきではない」と,そのテキストの正統性を明確に否定しているからである.プトンのこの見解は,チベットの仏教伝承においては,いつの頃からか『律経』が―― MSV以上に――偏重される一方で『律摂』が顧みられた形跡は殆ど確認されない,という事実を勘案すると,非常に興味深い.また更に興味深いことに,その五つの記述の有無を現存する『律摂』の中に探ってみると,そのうちの二つは,少なくともプトンが指摘するような文章では存在しないことが分かる.つまり,プトンが問題視している『律摂』中の記述は,現在我々が目にする『律摂』には確認し難いのである.本稿は,プトンの『律摂』に対する概説の全文・全訳を提示するとともに,当該の二つの記述に焦点をあて,その二つに関するプトンの記述と現存する『律摂』中の記述の相違を具体的に示し,かつその相違の由来を考察するものである.
目次1. Introduction 1277
2. Bu ston’s Overview of the Vinaya-saṃgraha 1277
3. Inspection of the Two Passages 1279
4. Conclusion 1281
ISSN00194344 (P); 18840051 (E)
DOI10.4259/ibk.65.3_1277
ヒット数76
作成日2022.05.25
更新日期2022.05.25



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