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「胎蔵」という漢訳語の原語について:不空訳の諸経論を中心として=Origin of the Term taizang 胎藏(Jp. taizō; womb): With a Focus on Amoghavajra’s 不空 Translations
著者 李子捷 (著)=Li, Zijie (au.)
掲載誌 印度學佛教學研究 =Journal of Indian and Buddhist Studies=Indogaku Bukkyōgaku Kenkyū
巻号v.71 n.3 (總號=n.160)
出版年月日2023.03.25
ページ1116 - 1121
出版者日本印度学仏教学会
出版サイト http://www.jaibs.jp/
出版地東京, 日本 [Tokyo, Japan]
資料の種類期刊論文=Journal Article
言語英文=English
キーワードtaizang 胎藏 (taizō); garbha; Amoghavajra; Tathāgatagarbha-sūtra; Jingangding jing
抄録 本論において,筆者はまず不空(705-774)訳『大方等如来蔵経』を仏陀跋陀羅(358-429)訳『大方広如来蔵経』と比べる.その結果,仏陀跋陀羅訳によく見られる「仏性」という訳語が,不空訳に見当たらないことが分かる.なお,不空に使用される「胎蔵」という訳語は,仏陀跋陀羅訳にもチベット訳にも見当たらない.これより見ると,不空がgarbhaを「胎蔵」と漢訳した可能性を指摘できる.

 『如来蔵経』だけでなく,筆者は更に『金剛頂経』などの不空訳とされるほかの諸経論に見える「胎蔵」を確認することにより,この漢訳語の根源を探ってみたい.『金剛頂経』の梵本と不空訳との対照を通して,後者に見られる「虚空界胎蔵」という訳語が複数のサンスクリット語単語に対応することが明らかになる.このため,よく「蔵」と訳されるgarbhaが,不空訳の場合になると,しばしば「胎蔵」と翻訳される,という結論に至る.
目次1. Taizang 胎藏(Jp. taizō) in Amoghavajraʼs translation of the Tathāgatagarbhasūtra 1116
2. Use of taizang in Amoghavajraʼs other translations 1117
Concluding Remarks 1120
Notes 1120
Bibliography 1121
ISSN00194344 (P); 18840051 (E)
DOIhttps://doi.org/10.4259/ibk.71.3_1116
ヒット数15
作成日2024.11.14
更新日期2024.11.27



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