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神会 -- 敦煌文献と初期の禅宗史
著者 小川隆=Ogawa, Takashi
出版年月日2007.04
ページ261
出版者臨川書店=Rinsen Book Co.
出版サイト http://www.rinsen.com/
出版地東京, 日本 [Tokyo, Japan]
資料の種類書籍=Book
言語日文=Japanese
ノート出自[唐代の禅僧]第2卷/小川隆(おがわ・たかし)駒澤大学総合教育研究部教授
キーワード禅宗; 慧能; 敦煌文献; 伝記
抄録慧能を禅宗第六祖として決定させた人物が、ほかならぬ洛陽荷沢寺の神会。彼は慧能から禅法を承け、当時洛陽や嵩山を中心に栄えていた北宗禅を排撃し、安禄山の乱が起るや度牒を売り香水銭を集めて唐朝の財政を助ける政治力をも発揮した。そうした実状は、敦煌から続々と発見された彼の語録や伝記等により、近年一層明らかとなった。思想や禅風も慧能系のいわゆる南宗禅成立に大きな影響を及ぼすなど、彼の立場は今や禅宗史の上で華やかな脚光を浴びている。

[提要]
敦煌文献の発見とともによみがえった初期禅宗の世界、その中でひときわ異彩を放っていたのが神会。慧能を六祖とする伝法系譜、坐禅を不要とし日常の営為を是とする禅思想。そうした中国禅の基調を最初に提示したのが、神会その人であった。「北宗」に始まり、神会をへて、馬祖禅にいたる唐代禅宗の形成過程、それを豊富な原典資料の訳読によって活き活きと描き出す、意欲的な初期禅宗の思想通史!

目次
第1章 南宗と北宗 神会の「北宗」批判Ⅰ
    滑台の宗論と『菩提達磨南宗定是非論』/普寂と嵩山/ふたたび『菩提達磨南宗定是非論』
第2章 頓と漸 神会の「北宗」批判Ⅱ
    「北宗」の禅法への批判/『楞伽師資記』と「北宗」の禅法
第3章 神会の思想
    神会の仏法説/神会の思想(1)無相なる本性/神会の思想(2)本性の無相を損なわぬこと
神会の思想(3)本性における無相の自覚
第4章 神会の晩年および没後
     神会の略歴/神会没後の南北両宗/牛頭宗の系譜/宗密と「荷沢宗」の系譜
第5章 神会の禅から馬祖の禅へ
     保唐寺無住と『歴代法宝記』/馬祖禅の時代



ISBN9784653039921
ヒット数1113
作成日2007.05.24
更新日期2010.07.07



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