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Considerations on the Narrative Structure of the Mahābhārata
著者 土田龍太郎 (著)
掲載誌 インド哲学仏教学研究=インド テツガク ブッキョウガク ケンキュウ=Studies of Indian Philosophy and Buddhism, Tokyo University
巻号v.15
出版年月日2008.03
ページ1 - 26
出版者東京大学インド哲学仏教学研究室=Dpt. Of Indian Philosophy and Buddhist Studies, Tokyo University
出版サイト http://www.l.u-tokyo.ac.jp/intetsu/index.html
出版地東京, 日本 [Tokyo, Japan]
資料の種類期刊論文=Journal Article
言語英文=English
抄録大叙事詩Mahābhārata の叙述構造はきはめて複雑であるが、主要部全體の語りの枠組みとなってゐるものはV: sarpasatra祭場におけるVaiśaṃpāyana とJanamejaya 王との對話(Mbh I,54-XVIII,5) U-1: Naimiṣa 林におけるUgraśravas と聖仙達との對話(I,1-3) U-2: 同林におけるUgraśravas とŚaunaka の對話(I,4-XVIII,5)の三者である。これらの語りの枠組は同時に構想されたものではなく、V, U-2, U-1 の順に成立し、それぞれが異る傳本の叙述の枠組となるものである。Mbh I,1,50 ではUparicara 説話、Āstīka 説話、Manu の叙述で始まる三傳本の存在が暗示されている。これらのうちUparicara 傳本とĀstīka 傳本がそれぞれV 傳本とU-2 傳本に對應することは明かである。Manu の叙述で始まる傳本の確定は難しいが、この傳本がすでにU-1 といふ枠組を具へてゐたことはほとんど疑ひない。事實上Uparicara 説話から始まるV 傳本の初章はMbh I,54 であつたが、現行テキストでは冒頭数詩節が削除されてをり、U-2 傳本の編者がこの削除を行つたと考へられる。U-2 といふ語りの枠組は現行Mbh の大部分を包攝するものである。Āstīka傳本の編者がみづからの編作になるĀstīka物語をV 傳本すなはちUparicara 傳本に添加するとき、添加される部分の語りの枠組が必要となり、Ugraśravas の語りといふ新たな枠組が設けられ、同様にParvasaṃgrahaparvan の編者がĀstīka傳本にさらにParvasaṃgraha を添加するとき、既存の枠組U-2 が延長改變されてU-1 が成立したものと思はれる。このやうに考へてはじめて、現行Mbh の二つの異る導入部(I,1,1 et seq.; I,4,1 et seq.) の並存が理解される。Ugraśravasの語りの枠組はMbh 全體を見わたす壮大な構想のもとに造られたかのごとくに見えるが、實際は全篇のごく一部を占めるĀstīkaparvan のために設けられたものにすぎない。第二の導入部は、現行テキストではPaulomaparvan の冒頭部となつてゐるが、本来はĀstīkaparvan の冒頭部をなしてゐたと考へられる。如上の考察はChristian Lassen のMbh I,1,50 の解釋と大綱において一致する。本論文はMbh の叙述構成についての新知見を開陳するものといふよりはむしろ、すでに十九世紀中葉にLassen が提示した見解を再確認しさらに補足し布衍するといふ性格をもつものである。
ISSN09197907 (P)
DOI10.15083/00037003
ヒット数431
作成日2008.11.25
更新日期2021.08.31



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