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図録/特別展 -- 西国三十三所/観音霊場の祈りと美
著者 奈良国立博物館=Nara National Museum
出版年月日2008.07.31
ページ307
出版者奈良国立博物館=Nara National Museum
出版サイト http://www.narahaku.go.jp/
出版地奈良, 日本 [Nara, Japan]
資料の種類其他=Others
言語日文=Japanese
抄録開催:2008年 奈良国立博物館ほか。西国三十三所に秘蔵されている仏教彫刻、仏教絵画、書跡に歴史資料など195点カラー掲載。展示内容: 法華経には、観音菩薩が三十三通りに姿を変えて人々をあらゆる苦難から救済すると説かれています。近畿周辺の観音霊場を巡る西国三十三所巡礼はこの信仰から生まれたもので、奈良時代に長谷寺(はせでら)の徳道上人(とくどうじょうにん)が創始し、平安時代中頃に花山法皇(かざんほうほう)が中興したと伝えられます。はじめ僧侶の修行として行われた西国巡礼は、平安時代の末には貴族も参詣するようになり、室町時代には巡路が確立して民衆にも広まってゆきました。江戸時代には大勢の参詣者で賑わい、現在も多くの人々に親しまれています。本展では、平成20年が花山法皇の一千年忌にあたることを記念し、三十三所全霊場に伝えられた宝物を一堂に会し、その歴史と観音信仰に基づく美の世界を紹介します。

目次
第1章 ほとけ ─観音の道
西国三十三所の各寺院はそれぞれ成立の事情や宗派も様々ですが、観音菩薩を本尊とするという一点で結びつけられています。観音菩薩はあらゆる人々を救済する仏として深く信仰され、人々の苦難や願いに応じた姿に変身すると考えられました。見落としの無いように十一もの顔をもつ「十一面観音」、救い漏れの無いように百発百中の投げ縄を持つ「不空羂索観音(ふくうけんじゃくかんのん)」などはその一例です。西国三十三所巡礼の信仰の対象である観音菩薩の様々な姿を仏像を中心に紹介します。
第2章 縁起 ─霊場のなりたちと信仰
観音霊場のなりたちを、各寺院に伝わる縁起類を通してたどります。西国巡礼は奈良時代に長谷寺の徳道上人が開いたとされますが、長元2年(1029)に創建された善峯寺(二十番)など、それよりずっと後にできた寺院も含まれます。実際に各地の観音霊場が三十三所として組み合わされたのは平安時代末のことのようです。それぞれの寺院は三十三所成立以前から、観音菩薩の加護があらたかな地として知られていたのです。これら霊場寺院とこれを組み合わせた三十三所巡礼の成立は様々な伝説に彩られており、絵巻などに表現されてきました。
第3章 秘宝 ─霊場に寄せられた祈り
地域の信仰拠点であった霊場寺院には観音信仰にかぎらず、さまざまな宝物が伝えられています。霊場寺院の多くは真言・天台宗系であり、曼荼羅や明王像など優れた密教美術を有しています。また、成立の古い寺院からは飛鳥時代の考古資料も見つかっています。
第4章 法華経 ─観音の教えと救い
観音菩薩の功徳については多くの経典で述べられていますが、「妙法蓮華経(法華経)」の「観世音菩薩普門品(ふもんぼん)」は「観音経」とも呼ばれ、好んで読誦されてきました。この中に観音菩薩が三十三の姿に変身して人々を救済すると説かれており、霊場の三十三所という数はこれにちなんでいます。法華経は観音信仰の根本経典であり、華麗な装飾を施した装飾経が多く作られました。また、経典の内容を表した絵画も制作されています。
第5章 霊験像(れいげんぞう) ─伝えられる利益(りやく)とかたち
 霊場の本尊には霊験像と呼ばれる特殊な形姿の像があります。観音菩薩は本来普遍的・観念的な存在ですが、霊場寺院の本尊は観音菩薩が物質的に姿をとった現実の存在として尊崇されました。これらの像は特に霊験あらたかであるとして、各地に姿や形を写した新たな模作像が造られました。代表例として長谷寺(八番)の十一面観音、興福寺南円堂(九番)の不空羂索観音、清水寺(十六番)の千手観音をとり上げ、その模作像の広まりを追います。
第6章 浄土 ─観音の居ます場所
 観音菩薩は補陀落山(ふだらくさん)という浄土に住むとされています。そのイメージを絵画資料から紹介します。阿弥陀如来の極楽浄土が十万億土の彼方という想像も出来ないほど遠くにあるとされるのに比べ、補陀落山は南の海に実在すると考えられ、実際に海にこぎ出す人もいました。補陀落山は花果草木が生い茂り、清らかな清流が流れる霊山であり、三十三所霊場の山岳寺院はその聖地と同一視されています。人々は霊場寺院を擬似的な補陀落山としても訪れたのです。
第7章 巡礼 ─人々を誘う力
 霊場寺院の一部には「参詣曼荼羅」という絵画が残されています。寺院の境内の様子とそこに参詣する巡礼者達を描いたイラストマップですが、それだけではなく物語の登場人物や参道のお店まで描き込んで、是非行ってみたいという旅心をかき立てます。巡礼というとつらい修行や、悲願を抱いての決死の旅をイメージしますが、それだけでこれほどまでに続くものでしょうか。中世・近世の歴史史料から、巡礼に人々を誘うも のは何かを探ります。
ヒット数390
作成日2011.05.18
更新日期2011.05.18



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