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『釈摩訶衍論』「廻向遍布門」所説の諸仏・甚深・広大義について
著者 中村本然 (著)
掲載誌 智山学報=Journal of Chizan Studies=智山學報
巻号v.68
出版年月日2019
ページ35 - 58
出版者智山勧學會
出版サイト https://www.chisankangakukai.com/
出版地東京, 日本 [Tokyo, Japan]
資料の種類期刊論文=Journal Article
言語日文=Japanese
キーワード諸仏甚深広大義; 不二摩訶衍法; 圓圓海得諸仏勝; 圓圓海; 摂不摂; 如法性
抄録 『大乗起信論』は流通分即ち廻向頌で締めくくる。『釈摩訶衍論』は廻向頌中の「諸佛」を不二摩訶衍法、「甚深」を前後両重の十六所入摩訶衍法、「広大義」を前後両重の十六能入門とし、立義分で建立した三十三種の法門に配する解釈を展開する。通法などの末師は、「諸仏」を因分の仏とするが、これは『釈論』が論じる「諸仏=不二摩訶衍法」を否定する要因となっている。空海は果分なる不二摩訶衍法の諸佛とする。「圓圓海徳の諸佛」には『釈論』の意向を反映した空海による改変の可能性が考えられる。真言教学の変遷の中で、普観などの所覧本を「圓圓海得諸佛勝」と熟知しながらも「圓圓海徳諸佛勝」と捉えて、圓圓海と諸佛とを別とする末師と、圓圓海と諸佛を同一視する空海との相違を明らかにしている。

 「圓圓海」については、慈行などは上の圓を因分、下の圓は果分とする説などの三説を提案する。空海は胎蔵生・金剛界の両部理智の輪圓具足の意と捉えるなど、真言密教との思想的融会を試みている。また「摂不摂」に関しては、末師は盧舎那佛は三世間を摂するが、因分を摂するのみにして、果分である圓圓海は摂しないとする。空海は摂不摂を性徳圓満海と修行種因海に置き換える論証を試みている。ともあれ『釈摩訶衍論』は「総持説」中の「総」の一字を立義分の「摩訶衍とは総なり」と関連させるなど、『大乗起信論』の本旨が立義分にあるとする論述を行っている。
目次抄録 35
一、問題の所在 36
二、「諸佛・甚深・広大義」と三十三種法門 36
三、㋐諸仏は因分・果分のいずれか 37
四、㋑圓圓海得諸仏勝・圓圓海徳諸仏勝のいずれか 40
五、㋒「圓圓海」の意味 43
六、㋓摂不摂 46
七、顕示能説字相門に説示される「総」 50
八、㈡展舒功徳令広門に説示される如・法・性 50
まとめ 51
註 53
ISSN02865661 (P)
DOIhttps://doi.org/10.18963/chisangakuho.68.0_35
ヒット数99
作成日2023.05.12
更新日期2023.05.12



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