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この世とあの世 講演集
著者 大法輪閣編集部 (編)=Daihorin-Kaku (ed.)
出版年月日2020.06.10
ページ316
出版者大法輪閣
出版サイト https://www.daihorin-kaku.com/
出版地東京, 日本 [Tokyo, Japan]
資料の種類書籍=Book
言語日文=Japanese
キーワード宗教; 日本; 他界観念; 死生観
抄録私たちは死後どこへ行くのか? 研究者や僧侶ら11名が諸宗教の死生観を解説。浄土、天国、黄泉の国・・・一口にあの世といっても、仏教やキリスト教などの世界宗教と日本古来の素朴な民間信仰では見解が大きく異なる。仏教の説示だけをみても釈尊以来の無常・縁起の教えから空・唯識といった哲学的思考、日本の各宗派の教義まで、立ち位置が変われば幅広い解釈が可能だ。どの教えをどう受けとめるか、我々の人生観を揺さぶる一大テーマをこの一冊に凝縮。公益社団法人在家仏教協会主催のリレー講演を活字で再現。やさしい語り口の随所に各専門家の智慧が光る、今を充実して生きるための「来世」講座。『大法輪』掲載を単行本化。
目次はじめに 「この世とあの世」を考える(菅原伸郎 在家仏教協会理事長)

1 「あの世・この世」と「浄土・現世」(阿満利麿 明治学院大学名誉教授)
人生の問題を決着するには、無常を受け入れて生きる仏教の「大きな物語」が必要なのです。

2 日本人の死生観と仏教(末木文美士 東京大学名誉教授)
死の問題は長く曖昧にされてきましたが、輪廻をプラスに捉えることもできるはずです。

3 大悲心による世界の二重化(本多弘之 親鸞仏教センター所長)
浄土教では、凡夫で生きることと、大悲を信ずることとが、現在形で成り立つのです。

4 なぜ生まれ、老い、死ぬのか(田上太秀 駒澤大学名誉教授)
生まれた者が必ず死ぬのは衆縁和合しているから。それが釈尊のさとった真理です。

5 亡き母の国へ行きたい―日本人は死んだらどこへ行きたいと願ってきたか(三橋 健 神道学者)
須佐之男命は亡き母のいる黄泉国に行きたいと望みました。これは世界の普遍的な願望です。

6 この世・あの世と現生・来生―親鸞聖人の往生観に向かって(華園聰麿 東北大学名誉教授)
往生は如来には即時で、衆生には予定です。この矛盾を自覚する親鸞聖人の往生観を考えます。

7 唯識の生死観―阿頼耶識ということ(竹村牧男 前東洋大学学長)
無我を主張しつつ生死輪廻を説く─唯識では情報が現在から現在へ伝えられると考えました。

8 死者は生きている―日本仏教の特徴(峯岸正典 曹洞宗長楽寺住職)
死後の存在を想定し、生と死の連続性の中で、今を一生懸命生きるのが私たちの使命です。

9 キリスト教における「彼岸」と「此岸」(佐藤 研 立教大学名誉教授)
仏教の地獄は苦しみがいつか終わります。しかしユダヤ教的な地獄は永遠の滅びなのです。

10 時間論で考える「往生と成仏」(武田定光 真宗大谷派因速寺住職)
いのちの長さも重さも一切計れないのが〈ほんとう〉の世界―それを親鸞は浄土という象徴的な言葉で語ったのだと思います。

11 霊魂論の現在まで(竹内整一 東京大学名誉教授)
―とりかえのきかない個別と、大いなる普遍との矛盾と統一。そこにこそ霊魂のかけがえのなさと輝きを感じ取ることができます。
ISBN9784804614267; 4804614265
ヒット数12
作成日2024.07.17
更新日期2024.07.19



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