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作者 |
今枝由郎 (著)=Imaeda, Yoshiro (au.)
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版本項 | 新装増補版 |
出版日期 | 2013.12.10 |
頁次 | 316 |
出版者 | 大東出版社 |
出版者網址 |
https://www.daitopb.co.jp/
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出版地 | 東京, 日本 [Tokyo, Japan] |
資料類型 | 書籍=Book |
使用語言 | 日文=Japanese |
附註項 | 文献: p302-303 著作目録あり 索引あり |
關鍵詞 | ブータン |
摘要 | ブータンの地理、歴史、文化、生活から国民気質に至るまで、幅広く、かつ奥行きのある解説を施して好評を博した本書『ブータン』。その初版刊行から20年、“激変”を遂げたブータンのその後の歩み、改革の旗手・第四代国王、来日して日本国民を魅了した第五代現国王についての三章を新たに加え、写真も刷新! 新しく甦ったブータン入門の決定版!収録。
「新装増補版によせて」より 本書の初版は、一九九三年夏から一九九四年春にかけて執筆され、同年十一月に出版された。その後、誤植の訂正を行なったり、わずかな改定・書き足しを施しながら、重刷を経て、改定第三刷が二〇〇〇年五月に刊行され、現在に至っている。 この間、第四代国王が提唱したGNH「国民総幸福」理念への世界的注目から、日本でもブータンに対する関心が高まり、第五代国王夫妻の二〇一一年十一月の「新婚旅行」国賓来日を機に、「幸福大国」ブータンへの「フィーバー」とも言える現象が起り、その余熱は現在も続いている。 こうした流れの中で、本書の残部も少なくなったこともあり、改訂増補版を用意して欲しいとの依頼があった。出版後二十年近くが経った今も、依然として本書への需要があるということは、著者としては嬉しいかぎりであり、一旦はブータンの現状に即して「改訂増補」に取り組もうと考えた。しかし最終的に、それは不可能であるという結論に到達した。 その理由は、初版から現在に至る二十年間のブータンの動きは、本書の副題に用いた「変貌」という表現をはるかに凌駕した、まさに「激動・激変」である。それゆえに、「改訂増補」となると、大幅に書き変え、書き足さなくてはならない部分が多く、それに伴って、全体の構成も当然変えなくてはならないので、ほぼ全面的刷新となるあろう。ところが、本書の初版はそれなりの整合性を持ったものであり、それを手直しするのは、新たに一冊の本を著すのと同じか、むしろそれ以上に複雑で、労力を必要とする作業になることが予測できた。 初版当時、ブータンに関する日本語出版物は数点しかなく、本書は最初のまとまった概説書であった。そして、本書はその役目を充分に果たしたと自負している。それゆえに、初版は初版のままで残るのがもっとも自然であり、手直しは相応しくない、というのが著者としての正直な思いである。 逆に、本書の初版は、現在のブータンからは想像もできない、それでいて現在のブータンの礎となっている、ほんの二十年ほど前ではあるが、同時に「はるか昔」のブータンの概説書であり、それなりに価値がある、あるいは今となっては別な価値があると言えるであろう。つまり、ブータンの現状に関しては、今後も増え続けるであろう関連出版物に譲り、本書はブータン理解に深みと時間的奥行きを持たせるための「副読本」として読んでいただければ、それなりの存在価値はあるのではないか、というのが、初版に個人的思い入れのある著者のひとりよがりな願いである。 それゆえに、テキストは、一部の表記を改めただけで、初版のままに残しながら、組版、図版はほぼ全面的に「新装」した。それに際して、数多くの貴重な写真を提供して下さった高橋洋氏(『地球の歩き方ブータン』の初版からの編著者)に深く感謝します。 加えて、「激動の二十年」、「第四代国王のこと」そして「第五代国王のこと」の三章を「増補」した。 「激動の二十年」は、初版以後のブータンの動きを、政治面に限って要約したものである。内容の性格上、一部に関しては、初版以後に発表した刊行物(『ブータンに魅せられて』(岩波新書、二〇〇八年)その他)から再録した箇所もあることを断っておきたい。 「第四代国王のこと」と「第五代国王のこと」は、著者自身の両国王との個人的接触から感じたことを中心に記したものである。国民主権の民主制に移行したとはいえ、ブータンはこの両国王を抜きには語れない。著者は、この二代国王と親しく接するという貴重な経験に恵まれたが、今までそのことに触れることはほとんどなかった。私的な事柄を披瀝するように思えて、憚られたからである。しかし、第四代国王の治世も終り、第五代国王の即位から既に六年が過ぎた今、著者の個人的関わりも、一つの歴史的記録であり、ブータン理解の一資料たりうるものであろう。それゆえに、それを読者と共有するために公にするのは、ブータンに長らく関わってきた者の「責務」であるとさえ思えてきた。これが、この二章を記すに至った所以である。 |
目次 | 【統計数字に関して】………………6 【ブータンの固有名詞の表記に関して】………………7 【はじめに】──似て非なるもの、ブータンと日本………………9 【一】──地形・気候・動植物………………17 【二】──民族………………27 人口/構成 【三】──言語………………32 【四】──歴史………………37 ブータンを支える国家意識/先史時代/国名の由来/最初の仏教導入/〈暗闇〉の九・十世紀/仏教の復興/仏教諸派の割拠/国家統一まで──ドゥック派政教一体制・二頭政治機構の樹立──/シャプドゥン・ンガワン・ナムゲルの後継者問題/シャプドウン・ンガワン・ナムゲルの化身系譜/中央政府の弱体化/ドゥワール戦争──大英帝国との確執──/世襲王制の成立/開国から国連加盟まで 【五】──『回想・三代国王に仕えて』………………54 【六】──国家制度・機構………………66 国名/国歌/国旗/国章/法制/仏教教団/仏教委員会/世襲王制/王立諮問会議/立法機関/司法機関/行政機関/人事院/企画庁/地方行政/軍隊・王室護衛隊・警察 【七】──国情………………91 貨幣/国家予算/国際収支/GDP(国民総生産量)/農業/林業/畜産業/鉱業/製造業/水力発電/交通/通信/郵便/報道/教育/医療/観光/国際関係/日本との関係 【八】──民族問題………………122 ブータン報道/ネパール人のブータン移住の背景/問題の真相/解決の見通し 【九】──仏教………………137 日本仏教の特異性/ブータン仏教の諸尊/三宝/ラマ(師)宝/化身(トゥルク、リンポチェ)/守護尊(イダム)/護法神/鬼神・精霊/法要/護法神供養/僧侶/信者 【十】──仏教芸術 ………………162 意=仏塔(チョルテン)/口=経典/身=仏像、仏画/六(五)道輪廻図/宇宙図/マンダラ(曼荼羅)/タシ・ゴマン 【十一】──生活………………175 衣…《1》─ゴ、キラ《2》─織物/食…《1》─主食《2》─バター茶《3》─酒/住…《1》─民家《2》─ゾン/暦/祝祭日/祭り──ツェチュとチャム──/人名/スポーツ 【十二】──ブータン人気質………………217 【十三】──ブータン私感………………222 【十四】──将来─伝統文化と国民総幸福量………………228 【十五】──激動の二十年 一九九三年─二〇一三年………………236 一九九八年の政治改革/アッサム・ゲリラ国外駆逐作戦/ネパール難民問題のその後/新憲法草案/突然の譲位/インドとの条約改正/第一回総選挙、新政府、新憲法発布/第五代国王結婚/二〇一三年、さらなる激動の年 【十六】──第四代国王のこと………………251 面謁/「鎖国」「属国」/GNH(国民総幸福)/戦争/民主主義/国王六五歳定年/譲位/帝王学/人柄 【十七】──第五代国王のこと………………282 皇太子/新国王/戴冠式/戴冠演説/婚約・結婚/来日/「龍という人格」/ジェツン・ペマ王妃/車の排気ガス/今後 【初版あとがき】………………297 【新装増補版によせて】………………299 【参考文献について】………………302 【ブータン全図】………………304 【索引】………………306 |
ISBN | 9784500007585; 450000758X |
點閱次數 | 100 |
建檔日期 | 2023.10.19 |
更新日期 | 2024.01.10 |
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